
個性的な魅力溢れる美少女達×へっぽこ主人公
「あら、目覚めましたね、姉様」「そうね、目覚めたわね、レム」王都での『死のループ』を抜け出したスバル。目覚めたのは豪華な屋敷の一室。目の前に現れたのは――双子の美少女毒舌メイド・ラム&レムだった。
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◆登場人物
ナツキ・スバル(17)……突如、異世界に召喚された高校生
エミリア……ルグニカ王国四十二代目の『王候補』の一人
パック……エミリアと家族同然の猫精霊
ロズワール・L・メイザース……奇抜な衣装とピエロ風メイクの貴族
ラム……ロズワール邸の双子メイド(姉)。ぺったん
レム……ロズワール邸の双子メイド(妹)。家事全般が得意
ベアトリス……禁書庫の司書。
ラインハルト・ヴァン・アストレア……『剣聖』と呼ばれる騎士の中の騎士
ロム爺……盗品窟の主
フェルト(15)……王都の貧民街育ちの盗人少女
エルザ・グランヒルテ……艶めいた雰囲気をまとう美女
カドモン……厳つい商売人
◆あらすじ
エルザとの死闘で満身創痍だったスバルは、エミリアの後援者の屋敷に移されていた。
ループする廊下を彷徨っていたスバルは、運の良さで禁書庫室のドアを引き当て、そこを管理する幼女風の司書と出会う。脚立に座して読書していた金髪のゴスロリ美少女——ベアトリスの機嫌を損なわせ、魔力で気絶させられるのだった。
ふたたび客室で目覚めたスバルは、メイド服を着た双子の美少女姉妹と対面する。
家主であるロズワールが帰還し、スバルも皆が集まる食堂で初対面する。
エミリアが王不在の王都の女王候補であることを知らされ、彼女の徽章を取り返してくれた礼として、何でも望みを叶えると言われる。
スバルはエミリアも住むこの屋敷の使用人となり、双子姉妹の教えを乞いながら人生初の勤労を経験していく。
屋敷で目覚めた四日目の夜、スバルはある決意のもと、庭で精霊と会話していたエミリアに逢いにいく。彼女と明日のデートを半ば強引に取りつけたあと、嬉しさの高揚を抑えるように床に就く。
朝からテンション高く起きがあるスバル。
なぜか同室に双子姉妹の桃髪のラムと青髪のレムがいる。
雰囲気がよそよそしい。ある一言で察せれた。
『お客様』とスバルのことを呼んだのだ。
あの厄介で恐ろしいループを乗り越えたばかりの悪夢がふたたび。
スバルは四日前の朝に、『死に戻り』していたのだった……。
【目次】
プロローグ 贖いの始まり
第一章 自覚する感情
第二章 約束した朝は遠く
第三章 鎖の音
第四章 逢魔時の鬼ごっこ
第五章 待ち望んだ朝
全311ページ
【感情トリガー】
プロローグ 贖いの始まり
第一章 自覚する感情
└館の持ち主【興】(ワクワク)
第二章 約束した朝は遠く
├告白の曲解【突】(オイ!)
├相性がいい【快】(シアワセソウ)
└おきゃく様【察/悲】(マサカ…/ナンテコッタ!)
第三章 鎖の音
├四日目の夜【興】(ワクワク)
└鎖の擦る音【謎】(ナゾ)
第四章 逢魔時の鬼ごっこ
├治癒した者【驚】(エッ⁉︎ イガイ)
├嫉妬の魔女【怪】(ン⁉︎ ナンダロウ?)
├現る暗殺者【驚】(エッ⁉︎ イガイ)
└魂の叫び声【切】(セツナイ)
第五章 待ち望んだ朝
├滂沱の嘆き【訝】(ハ?)
└絶対に救う【奇】(クレイジー)
館の持ち主【興】(ワクワク)
突如、異世界に召喚された主人公男子は、『死に戻り』というスキルで、出遇った知り合いが殺される未来を回避した。
精霊使いの美少女による治癒魔法で助けられた主人公は、ある屋敷の一室で目覚める。そこで少女の形をした司書とメイドの双子姉妹と知り合い、精霊使いの美少女とも再会する。
屋敷の庭で美少女と居たところ、双子のメイドがやってきた。
家主が戻ったとの報せで、主人公は初の対面となる。
会う前にどんな人物なのか尋ねると、神妙な反応が返ってきた。
会えばわかる、美少女もメイド達も揃えてそう言っていた。
主人公男子は、ある王都の要人である銀髪美少女を救った功績を讃えられ、招かれた屋敷の主から望みを訊ねられた。
主人公が望んだのは屋敷の下男として住み込みで働かせてもらうこと。
あまりの欲のなさに主も銀髪美少女も呆れぎみ。
そんなことはないと主人公は言う。
自分好みの美少女と一つ屋根の下で暮らせるのだからと。
そんな告白さながらの理由で主に納得してもらったが、後々、銀髪美少女の前でどうどうと宣ったことに恥ずかしさを覚える。
彼女の反応はとても淡白なものだった。主人公を意識してる様子はなし。
逆に落としがいがあると燃えだす主人公を横目に、銀髪美少女が呟いていた。
屋敷で働くメイドの双子姉妹のうち、どちらが主人公の好みだったんだろうかと。
突如、異世界に召喚された引きこもり主人公——高校生男子は、偶然出遇った王都の銀髪美少女を救っていた。
屋敷内の一室で目覚めた主人公の躰は無傷の状態にまで回復。だだっ広い室内を探索していると、普通は辿り着けない秘密の部屋を引き当ててしまう。
広い禁書庫に佇んで読書していたのは、小学生と見紛うほどの形をした金髪ゴスロリ美少女だった。
いつも愛想よく馴れ馴れしいフランクな主人公に対し、金髪美少女は唯我独尊的な高慢気質のつよい性格。主人公の無礼な態度が気に食わなく、魔法で容赦なく部屋から追い出すほどだった。
家主の帰宅で食堂に皆が集まる。
件の高慢ちきな金髪美少女も現れた。
見た目が幼いなりで気取った感じが面白い金髪美少女に、主人公は絡まずにいられない。彼女が蔑んでくる態度は相変わらずだ。
晴れて屋敷の使用人となった主人公は、メイドの女の子から使っていい部屋を案内される。部屋数が迷うほど多い。
決めた部屋を開けると、禁書庫で猫と恥ずかしいほど戯れる金髪美少女と目が合った。
またも偶然引き当てたのだ。
顔を真っ赤にした金髪美少女に魔法で追い出された主人公。乱暴な対応に文句を言ってやろうと、また数多くの部屋から禁書庫室を引き当てる。
二人が痴話喧嘩っぽい争いをしているなか、メイドの女の子は呟いていた。「仲はともかく、相性はいい」と。
それを聞いた二人は、すかさず「「そんなわけない!」」と返すのだった。
突如、異世界に召喚された主人公は『死に戻り』というスキルを有していた。死んだらある起点に戻ってその日をやり直すことができる能力。
主人公は邂逅した銀髪美少女を救い、彼女のいる屋敷の使用人に晴れて採用される。
新米無知の主人公を指導するのは美人双子姉妹のメイドたち。
傲岸不遜な姉と慇懃無礼な妹からの低評価を受けながらも、四日過ごすうちに親近感を覚えていた。
自信をつけた主人公は勇気を出し、銀髪美少女と逢瀬する。
明日のデートを取り付けることに成功し、期待を胸に床に就こうと瞑目する。
当日の朝、気分よく目覚めると美人双子姉妹が主人公を見下ろしていた。
軽口で恥ずかしさを紛らわそうとしたが、なんだかいつもの皮肉や罵倒が返ってこない。そして、そんな二人にある違和感が……
主人公のことを名前ではなく、「お客様」と呼んでいた。
察するに、昨晩、主人公は誰かに殺されていたのかもしれない。この屋敷で最初に目覚めた時の、四日前に戻ったのでは?
死ぬとある地点から記憶を引き継いでやり直せる主人公男子は、異世界の王女候補を助けたときに深傷を負っていた。
目覚めると、メイドの美人双子姉妹が主人公のいる客室にいた。ここは女王候補の銀髪美少女が住んでいる屋敷。気を失っていた主人公を連れてきていたらしい。
治療魔法で回復していた主人公はここの使用人になることを決め、先輩にあたる美人双子姉妹と一緒に働く日々を送る。
屋敷で目覚めた最初の日から四日後の夜、主人公は銀髪美少女とデートの約束を交わし、明日を楽しみに床に就く。
早朝に目覚めると、主人公はなぜか四日前の客室に戻っていた。
熟睡中に死んでしまったのだ。
銀髪美少女との約束がなかったことになり、双子姉妹と築き上げてきた関係性もリセットされてしまった。
主人公はもう一度失った絆を取り戻し、銀髪美少女との約束も果たそうと心に誓う。自分はなぜ死んだのか? 原因を突き止め、結末を変えようと試みる。
ついに二周目の四日後の夜。
主人公の死をもたらした謎が明らかになろうとしていた。
屋敷の使用人となった二周目の主人公男子は、四日後に自分が死ぬことを知っている。
ただ、その原因が不明。
時間遡行できる主人公は、もう一度同じような四日間を過ごし、自分の死の謎を突き止めようとする。前回は熟睡中に死んだらしく、死に戻りしていた。
いよいよ四日後の夜。
異常な寒気が主人公を襲う。とても耐えられず、屋敷の廊下に出て助けを求める。自分の躰の異常を自覚しながらも、壁伝いに進んでいった。
鎖が引きずられるような音を耳にとらえた瞬間、主人公は勢いよく吹っ飛ばされた。
気づくと自分の左半身が欠損している。
そして、また鎖のような音。
主人公は頭蓋を砕かれ、絶命した。
いったい誰が主人公を襲ったのか?……なぞ。
主人公男子は異世界の女王候補である銀髪美少女を助けた際に、深傷を負わされ失神していた。
精霊を使役し、魔法も使える銀髪美少女に運ばれた屋敷の一室で主人公は目覚める。
無限にループする廊下から適当に扉を開くと、広い書庫の中央で脚立に腰掛け、分厚い本を読むゴスロリ金髪美少女と邂逅する。
無愛想でにべもなく罵倒してくる高慢な性格。
主人公を不思議な力で殺すことも造作はない。
見た目は小学生の形だが、敵に回したらまずい存在。
陽気で誰ともフランクに語りかける主人公の不敬さが、毎回彼女を不機嫌にさせていた。
ときには容赦なく魔法で主人公を跳ね除ける始末。
主人公も彼女の傲った態度には嫌悪感を抱いていたはずだったのだが……
また、屋敷で目覚めた最初に日に戻っていた。
これで三週目。
前回は誰かに襲われ、絶命。前々回は熟睡中に死んだ模様。
この屋敷は自分も含め、何者かに狙われている。
また一発でゴスロリ金髪美少女の居る禁書庫を引き当てた。
今では彼女の毒舌が主人公の精神安定剤として働いている。
一瞬、彼女を疑ってしまったが、話した感じだと犯人ではなさそう。それどころか、深傷の主人公を治癒していたのは意外にも彼女だったのだ。
高校生の主人公男子が異世界の屋敷でお世話になっていた。
この世界の文字を習得するため、メイドの美少女から童話の本を借りて学んでいる。
様子を見にきたメイドの美少女から印象に残った本を尋ねられ、主人公は二冊の本を挙げた。
一つはドラゴンの譚。
この国との関連深い内容で、主人公が惚れてる銀髪美少女の酷な運命が示唆されていた。
その件についてメイドとぎくしゃくしかけた主人公は話題を変えた。
もう一つの童話——魔女の譚。
ところが、その話題は話したくないと言われる。
寝台に腰を下ろしていたメイドが立ち上がり、これ以上の会話を避けるように部屋を辞していったのだった。
高校生主人公が召喚された異世界では、今、王が不在の不安定な王都となっていた。
偶然邂逅した女王候補の銀髪美少女エルフを助けたことで、主人公は彼女の居る屋敷の使用人になるのだった。
その四日後、エルフとデートの約束をした主人公は床に就く。
目覚めると四日前の最初の日に戻っていた。
『死に戻り』。異世界にきた主人公の特殊能力。
知り合ったメイドの美少女姉妹、司書のゴスロリ金髪美少女、家主の傾いたピエロメイク男、そして本命の美少女エルフに、彼女の連れた猫精霊、
彼らとの四日間の絆が失われたことを意味する。
主人公は『死に戻り』した原因を突き止めるため、二周目の四日間を過ごし、寝ないことにした。
犯人は不明だが、何か屋敷内に呪いのようなものかかっており、主人公は何者かに不意打ちで襲われて絶命した。
三週目、主人公は作戦を変える。
使用人ではなく客として過ごし、事件が起こる日に屋敷を出て観察したのだ。
おそらく、犯人は女王候補であるエルフが邪魔で襲ってきたと思われる。主人公が襲われたのは、関係者も含めての暗殺だったのだろう。
屋敷に向かう不審者は未だ現れない——
と、林の影から屋敷を見下ろしていた主人公の下に、殺人級の鉄球が飛んできた。
咄嗟に躱し、全力で逃走するも崖に直面、万事窮す。
『死に戻り』する前に犯人の正体を確かめる。
屋敷での四日間を何度も一緒に過ごし、大好きになっていた仲間の一人——
犯人はメイドの美少女、妹のほうだった。
初めての異世界で右も左も分からず、偶然美少女のエルフと邂逅し、その彼女が王都の時期女王候補であることを知った主人公男子。
エルフの住む屋敷で治療してもらった主人公は、ここの使用人となり、メイドの美人双子姉妹とともに働く日々を送る。
不遜な姉と慇懃な妹。二人とも主人公に対して毒舌的だが、意外と面倒見が良くて彼女達の優しさが伝わっていた。
が、屋敷で過ごした四日間も虚しく主人公は絶命する。
再び目覚めたのは四日前の屋敷の一室。
メイドの双子姉妹は、当然、主人公のことを憶えていなかった。
二周目も使用人の勤めを果たし、前回では得られなかった彼女たちの意外な一面に触れることができた。
が、またも四日目の夜、何者かの襲撃で絶命。
三周目に突入し、ようやく主人公を襲ってきた犯人が判明する。
採寸してもらい、燕尾服の調整をしてくれていた双子姉妹の妹だ。
彼女は恐ろしい得物を凶器に、主人公を瀕死状態にしている。
絶望に晒されながらも主人公は姉妹たちとの思い出を巡っていた。
しかし、その大事な思い出をメイドは憶えていない。
彼女は今も女王候補を狙うスパイか何かだと頑なに疑っている。
あの楽しかった日々、彼女達の優しさ、築き上げてきた関係性——いつの間にか大好きになっていたというのに……
慟哭と慨嘆の叫びを最後に、主人公はメイドに殺された。
訳もなく召喚された異世界のある屋敷で異変が起きていた。
17の主人公男子は、王都の女王候補を助けた褒賞として屋敷の使用人生活を送る。
が、わずか四日目にして主人公は熟睡中に絶命。
二周目。『死に戻り』で四日前に時間遡行した主人公は、その原因を突き止めようとする。
問題の四日目。屋敷内に異変が起こり、衰弱していく主人公は何者かの襲撃で絶命する。
三週目。主人公は問題の四日目に屋敷を外から観察することにした。
すると、主人公の下に襲撃犯が現れた。屋敷のメイド美少女である。
鎖に繋がれた大きな突起つきの鉄球を、容易に扱うさまは異常。
二周目に主人公を襲ったのも彼女で間違いはない。鎖の音を聞いていたから。
四週目。すでに精神が参ってしまった主人公は、禁書庫の番人である金髪ゴスロリ美少女を頼った。
見た目は小学生だが、人外の魔力が最強の盾となってくれる。
その甲斐あって、ついに五日目の朝を迎えた主人公。
様子がおかしい。屋敷内で悲鳴のような叫び声が聞こえる。
使用人室から聞こえる声の元を辿ると、双子姉妹の姉が慟哭していた。
寝台で息を引き取ってる妹のそばで。
その妹こそが主人公を二度も殺した張本人なのに。
女王候補である美少女エルフの住む豪邸で、使用人として働くことになった主人公男子。
先輩にあたる双子の美少女姉妹と一緒に楽しく勤労し、禁書庫の番人である金髪ゴスロリ美少女とも、それなりに打ち解けあっていたつもり。
四日目の夜、主人公は双子姉妹の妹に殺された。
最初から主人公は警戒されていたのだ。主人を脅かす存在として。
『死に戻り』で復活した四週目。
四日目の夜を禁書庫の部屋で過ごし、五日目の朝を迎えることができた。
その代わり、自分を容赦無く殺した双子姉妹の妹が亡くなっていた。
原因は呪術による衰弱死。主人公が一週目で死んだ原因と同じ。二周目でも呪術の苦しみは体験済みだった。
呪術は妹の仕業ではなかったということになる。
主人公の動揺に双子姉妹の姉から疑惑を持たれてしまう。
『死に戻り』は制限で打ち明けることができない。
家主や美少女エルフにまで失望されたあげく、双子姉妹の姉から命を狙われる始末。
居た堪れなく逃亡した主人公は、高い崖の上までやってきた。
絶望で自暴自棄状態。
ただ一つの希望を見たとき、とんでもない決意を抱く。
殺意を向けてきた双子姉妹だが、自分が悪夢で魘されてたとき、彼女たちに手を握ってもらっていた。嘘偽りのない姉妹達からの慈愛。
誰も死なせない。みんなを救う。それができるのは自分だけ。
追いかけてきた敵意丸出しの姉の前で、主人公は清々しく崖から飛び降り、絶命した。
ハッピーエンドにするために。
【刺激された感情の種類:11種】
幸福☺️:★
快=顔が綻ぶほど幸せな瞬間(1)
驚度😳:★★★
驚=予想外の出来事(2)
奇=普通と違いすぎて珍しい(1)
思考🤔:★★★
訝=疑問を抱かせる言動や描写(1)
謎=不可解な問題が提起される(1)
察=ヒントから展開の予測がつく(1)
不幸😫:★★
切=救ってあげれない心苦しさ(1)
悲=悪くなった状況を認知する(1)
恐怖😣:★
怪=様子に違和感を覚える(1)
攻撃👊:★
突=予期しなかった相手の誤り(1)
乗気🤩:★★
興=まだ未開な出来事への期待(2)
全体を通してのプロット
【人物・世界観の説明】
ロズワール邸の一室で目覚めたスバルがループする廊下で彷徨い、魔法で隠された秘密の書庫室を偶然引き当てる。そこの管理をしている矮躯な美少女——ベアトリスと出会い、無礼で怒らせてしまった彼女に不思議な力で気絶させられる。
再びベッドの上で目覚めたスバルは、同室にいたメイドの双子姉妹と出会う。そこに現れた銀髪の美少女——エミリアから散歩に誘われ、広い庭で猫精霊のパックとも再会する。
スバルは屋敷に帰還した主——ロズワールと対面し、国の王候補であるエミリアを助けた褒賞として使用人に採用してもらう。
メイドの双子姉妹と共に勤労する日々が続き四日目、月明かりの下で精霊と会話していたエミリアに逢いに行き、スバルはデートの申し入れをするのだった。
【物語が始まる起点・問題】
エミリアとのデートを楽しみに床に就いたスバルは、なぜか、エルザとの死闘後で『死に戻り』を乗り越えた最初の一日——四日前のロズワール邸で目覚めた日——に戻っていた。
【発生した問題への対処】
スバルは築き上げてきた四日間の絆を取り戻し、エミリアとの約束を果たすため、ループの原因となる結末を変えようと試みる。
【問題の広がり・深刻化・窮地】
二周目の四日目、『死に戻り』の原因を突き止めようとしていたスバルは、何者かに襲われて絶命する。
【人物の葛藤・苦しみ】
三週目、想定外の人物に襲撃され、失望の苦しみを味わう。
四週目、想定外の人物が亡くなったことで、屋敷の仲間達から疑惑の目を向けられ、命を狙われてしまう。
【問題解決に向かう最後の決意】
絶望の淵に立たされたスバルは、大好きになっていた仲間の優しさを思い出し、誰も喪われない結末に変えようと自害する。
【問題解決への行動】
次巻につづく。
読了した感想
◆ロズワールのセリフの癖がつよい!
気を衒ったピエロメイクのパトロンおじさん——ロズワール。
セリフの所々に余韻を残すような伸びが入っていて、なかなか話し言葉の抑揚が捉えづらいんですよ。
そこが稀で面白いところでもあります。
アニメの声優さんの凄さを痛感しますね。
◆ラムとレムの挿絵が激萌え!
今回初登場する美人双子姉妹、ラム&レム。
傲岸不遜な姉と慇懃無礼な妹という、なんとも魅力的な設定で、主人公のスバルに面白おかしく毒舌ついてきます。
冷ややかで蔑んだ言葉を発しながらも、想いやりをみせてくるというご定番のツンデレキャラ。
文字数を揃えた、且つ、微妙にズラした彼女達のセリフには、作者の凝らした趣向を感じさせられます。
セリフを読むだけで楽しい気分になるのだから不思議。
そんな彼女達の容姿はどんな感じなのか?
ちゃんと挿絵が入っております。
シンメトリーに登場するラム&レムが。
絵が上手すぎるし、デフォルメ利いた幼い顔なのに女性として魅れるという天才的な構図です!
◆エミリアたんの無償の愛がたまらん!
スバルと遇ってからまだ一週間も経ってない間柄なのに、レムに殺され、鬱モードに入ってる彼にご飯を食べさせるシーンは、心を掴まれますね。
まるで自分の赤子にしてあげるような母の慈愛がそこにありました。
アニメ版ではカットされてる貴重なシーンですね。
『Re:ゼロから始める異世界生活 2』
長月 達平 (著), 大塚 真一郎 (イラスト)
KADOKAWA
2014年5月26日
全311ページ
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