前半のストーリー
ウェディングプランナーの仕事が充実している一方、恋愛に奥手な輪花は、同僚に勧められ、渋々マッチングアプリに登録。(中略)同じ頃、“アプリ婚“した夫婦が惨殺される悲惨な事件が連続して発生。輪花を取り巻く人物たちの“本当の顔“が次々に明かされ、事件の魔の手が輪花に迫るのだった。誰が味方で、誰が敵なのか――。出会いに隠された恐怖を描く新感覚サスペンス・スリラー!
UNEXT
挙式プランナーの消極的な輪花が、
ストーカー男とマッチングしてしまう。
未だアプリ婚連続殺人事件が続くなか、
なぜか輪花の関係者も襲われていく。
◆登場人物
唯島輪花……父親と二人暮らしのウェディングプランナー
伊藤尚美……輪花の同僚仲間
西山茜……職場に内緒で出会い系アプリを利用してる刑事
堀井健太……茜とコンビを組んでる若い刑事
永山吐夢……輪花のストーカー
影山剛……出会い系アプリのチーフエンジニア
『マッチング』
内田英治(著)
KADOKAWA
2024年1月23日発売
購入金額の最大40%が、
32日後にポイントで還元されます!
※U-NEXTポイントの消費分は対象外
詳しくは——
感情トリガーとあらすじ、場面
※:本ページの情報は2024年2月時点のものです。
最新の配信状況はU–NEXTサイトにてご確認ください。
【感情のトリガー↓】0~198P(スマホ)
①逢瀬アプリ【ー】
②不運な邂逅【警・怖/呆】
③暗殺者の影【怪・謎・察・驚・呆】
【トリガーの内訳】
①逢瀬アプリ(アプリを媒介して問題が広がってく)
②不運な邂逅(マッチングした相手が変質者)
├変質者の姿【警】(ナゼココニ?)
└長靴の足音【怖/呆】(ゾッ トスル/ッ⁉︎——)
③暗殺者の影(連続殺人鬼が輪花に目をつける)
├電話の相手【怪】(ン⁉︎ ナンダロウ?)
├男の使命感【謎】(ナゾ)
├輪花と犯人【察】(マサカ…)
├被害者の男【驚】(エッ⁉︎ イガイ)
└ストーカー【呆】(ッ⁉︎——)
【刺激された感情の種類:7種】
驚度😳:★★★
驚=予想外の出来事(1)
呆=突然で呆気にとられる(2)
思考🤔:★★
謎=行動や現象に不可解を残す(1)
察=ヒントから展開の予測がつく(1)
恐怖😣:★★★
警=警戒心を抱いてしまう(1)
怪=様子に違和感を覚える(1)
怖=悪い予感を感づる無気味さ(1)
①逢瀬アプリ【ー】
あらすじ——
ナガタウェディングに勤める輪花は、
かつて片思いしてた相手の結婚式を、
複雑な想いで祝福する。
29歳で未だ独り身の輪花は、
同僚の尚美からマッチングアプリを煽られる。
※
とある室内のなかで、
夫婦を監禁拘束している男が、
残酷な選択を二人に突きつける。
※
職場に内緒でアプリに登録し、
男とデートしていた刑事——茜は、
相棒の健太から呼び出しをくらい、
神保町の殺人現場へ駆けつける。
被害者の特徴と犯行手口から、
三件目のアプリ婚連続殺人事件だと知る。
※
職場帰りに父と飲んでいた輪花は、
一緒に戸建ての家へと帰宅し、眠りにつく。
夜中目覚めた輪花は、
片思いだった男の結婚のきっかけを思い出し、
彼も利用していたマッチングアプリに登録する。
②不運な邂逅【警・怖/呆】
あらすじ——
輪花は、担当した新婦と母親の姿を、
25年前の自分と重ねる。
花嫁姿を見たがっていた母のことを巡り、
同僚が勧めていた男に「いいね」を送る。
後日、ナガタウェディング社と、
ウィルウィル社が合同企画始動ということで、
輪花らは相手側の三名の人物と会議する。
マッチングした相手とのメールが進み、
輪花は、永山吐夢と水族館で初対面する。
が、彼の風体があまりにも不審者風で、
言動もどこか変質者を疑わせる。
怖ろしくなった輪花は、その場を去り、
近場で時間を潰す。
携帯を水族館に忘れていたことを思い出し、
輪花は、帰りの駅から引きかえそうとする。
ちょうど、そのタイミングで吐夢が現れ、
忘れていた携帯を届けてくれる。
吐夢の姿が見えなくなったことに安堵し、
輪花は、自宅まで帰路に向かうのだが、
背後の尾行者に気づいてしまう。
振り向かずにダッシュした輪花は、
道先でウィルウィル社の影山剛と出遇う。
❶変質者の姿【警】
ブライダルプランナーの輪花29歳は、
同僚の勧めでマッチングアプリに登録し、
好青年風の若い男とマッチングした。
水族館で初デートすることになったのだが、
いざ対面した男は、不審者のような風体で、
周りの旅行客たちからも避けられていた。
その男から気障な言葉で愛してると言われ、
輪花は、怖じけづいてその場を立ち去った。
しばらく時間を潰すのに店を転々とし、
帰りの駅のホームで輪花は気づく。
携帯をどこかに忘れてきてしまったのだ。
最後に確認したのが、例の水族館……。
その時、輪花が誰かに呼ばれた場面である。
「わ、最悪……」
《前掲書、 P.106》※スマホで閲覧
どうして今まで気づかなかったのだろう。慌てて服のポケットというポケットに手を突っ込む。だが、そんなところに入っていれば苦労はない。
戻って捜さなければ。でも、いったいどこを? 最後にスマホを見たのはいつ?
──水族館の前。
溜め息とともに駅を出る。と、そこに──。
「リンカさん、捜しましたよ」
そう言いながら、雑踏の中に吐夢が佇んでいた。
——なぜ、ここに?
どうして輪花の居場所が分かったのか?
彼女は店を転々として何時間も経っていた。
普通は帰宅したのだと諦めるだろう。
彼女の家を知らないのだから。
でも、男はずっと同じ街を捜していた。
なぜ? まだいると確信していたから?
GPSを仕込む仕草はなかったし、
彼女の携帯は、男が持っていた。
なのに、どうして……。
まさか……、
彼も輪花の自宅に向かおうとしてたんじゃ?
アプリに登録している画像写真から、
彼女の自宅を突き止めていたのかも……。
❷長靴の足音【怖/呆】
携帯を水族館に忘れた輪花は、
改札口前で誰かに呼び止められた。
好青年だと思ってマッチングし相手——
汚いコートに長靴を履いた永山吐夢だ。
彼は捜したと言って、携帯を彼女に届けた。
そして、すぐに輪花から立ち去っていく。
輪花は、このタイミングで現れた吐夢に、
違和感を覚えながら帰路につく。
薄暗くなった住宅地までやってきた。
ブコブコと長靴で歩く足音が聞こえてきた。
後ろの方から……。
しかし、誰もいなかった。
でも、足音がまた聞こえてくる。
怖くなった輪花は、ダッシュで逃げて、
偶然、仕事の関係者の男と鉢合う。
そこで視点が変わり、
今度は、件の吐夢のモノローグが始まる場面。
男と二人、並んで立ち去るリンカを見送り、吐夢は公園の木陰に隠れながら、軽く息を吐いた。
《前掲書、 P.113》
尾行には慣れている。相手の跡をつける時は、常に隠れる場所を確保しておくのがセオリーだ。姿を見られてはいないだろう。
——ゾッとする。
輪花を捜していたというのは嘘っぱち。
水族館から、ずっと尾行していたなんて……。
でも、気になるところがある。
尾行慣れしていると言いながら、
なぜ、足音でバレる長靴を履いているのか?
普通は音でバレにくいスニーカーとかでしょ。
走りにくいし、路上じゃ悪目立ちするし、
頭が弱い奴なのかと疑ってしまう。
③暗殺者の影【怪・謎・察・驚・呆】
あらすじ——
またもアプリ婚連続殺人の犠牲者を出し、
現場を捜査した刑事の茜と若手の健太は、
ウィルウィル社の関係者を当たっていく。
そこで容疑者候補が二名挙がり、
刑事らは、その内の永山吐夢に目をつける。
輪花は、最近担当した夫婦が襲われたと知り、
最悪の気分のまま退勤する。
帰宅後、輪花は、
父を尋ねる謎の女性からの電話を受ける。
後日、吐夢から妙なメッセージが届くと、
輪花の自宅前に本人が不意に訪ねてくる。
恐怖で父に警察を呼んでもらおうとしたが、
巡回していた警察が現れ、吐夢は姿を消す。
個人メールのやり取りを知られていた輪花は、
スマホに細工されたことを疑い、
ウィルウィル社の影山に相談する。
そんな時、同僚の尚美から電話があり、
片思いだった高校教師の死を報される。
その後、輪花は尚美と彼の葬儀に参列し、
警察からの聴取とマスコミからの注目を浴び、
仕事の休暇を余儀なくされるのだった。
❶電話の相手【怪】
またアプリ婚連続殺人事件が起きた。
これで4件目の犯行。
同じアプリでマッチングした若い男女である。
その男女の挙式を担当していた輪花は、
二人の刑事から事情聴取を受け、
クライアントの悲劇に動揺する。
それから輪花が仕事を終えて帰宅し、
先に帰っていた父と食事中のこと——
家の電話が鳴って、それに出てみた。
相手の女性から一方的に切られ、
父に心当たりがあるか尋ねていた場面である。
「中年って感じの女の人だった。『芳樹さんいらっしゃる?』って。お父さん、心当たりある?」
《前掲書、 P.139~140》
そう言いながら、芳樹を見る。
……強張った顔が、輪花をじっと見つめていた。
いや、輪花を見ているのではない。父の視線の先にあるのは、彼女の体越しにある電話機の方だ。
「どうしたの?」
思わず尋ねる。だが芳樹はすぐに我に返ったかのように、「ああ、いや……」と首を横に振った。
──心当たりがあるのかもしれない。
——ん!? なんだろう?
中年の女の人……。
まさか、輪花が幼いころに蒸発した——
彼女の母親だったりして。
なぜ、今頃になって連絡してきたのか?
お金に困っているからかな?
輪花を人間不信においやり、
恋愛に対しても臆病にさせてしまった母親。
そんな気がする。
❷男の使命感【謎】
深夜遅く、正体不明の男が向かう先は、
廃墟となった公営団地の一棟だった。
四階の目的地に辿り着き、
部屋の中を調べていた場面である。
男はざわざわと風の唸る深夜、懐中電灯を手に、街灯のない道をゆっくりと歩く。
《前掲書、 P.148~151》
(中略)
バラバラになった聖書のページが、不規則に貼り交ぜられている。
それに混じって、写真がある。錆びた画鋲で固定されている。
家族の写真だ。若い父と母、それに幼い少女が写る。公園で楽しそうに遊んでいる姿を、かつて「ここの住人」が撮影したものだ。
三人の顔には、いずれも印が刻み込まれている。
これも、「ここの住人」が刻みつけたものだ。 だから──この続きは、自分がこの手で、成し遂げなければならない。
——なぞ。
幼い少女とは、輪花のことだろうか?
刻み込まれた印って、×印?
この謎の男が、アプリ婚連続殺人犯?
❸輪花と犯人【察】
25年前に関係を絶ったはずの女性——
輪花の父親が不倫していたマリアは、
現在、車椅子に乗っていた。
早朝の森中にある池の畔りで、
彼女は、保護者と思われる女の人から、
手紙が届いていると伝えられる。
宛先不明で誰からなのかは分からない。
マリアがしばらく手紙を眺めていると、
女の人が代わりに読みあげた場面である。
手紙を手に取る。宛名も差出人も書かれていない。じっと眺める。
《前掲書、 P.156~157》
しばらく眺めていたら、彼女が代わりに開けて、中身を取り出した。
写真が二枚と、手紙が入っていた。
一枚目は、若い女の写真。自分で自分を撮ったものらしい。
二枚目は、大人の男女と、女の子、三人が写った写真。顔にバツ印。
「──母さんへ」
彼女が淡々と、手紙を読み上げた。
「ついに見つけたよ。やっと母さんを救ってあげられるね。もうちょっとの辛抱だからね。その女が最後、どんな顔をするかが、今から楽しみだね」
……記憶が、揺らぐ。
——まさか……
犯人の男と輪花は、腹違いの姉弟か?
邪魔な輪花を排除し、
マリアと輪花の父——芳樹を結ばせ、
母と父と三人で家族になりたがっているのか?
僕の直感では、二十代半ばの刑事——
堀井健太が疑わしい。
前科持ちのストーカー吐夢や、
マッチングアプリの開発関係者はミスリード。
そんな感じがする。
もしくは、やっぱりアプリ開発関係者の、
影山剛なのかもしれない。
輪花の自宅近くに住んでるらしいからね。
❹被害者の男【驚】
連続殺人犯が5件目の犯行に及んでいた。
被害者の顔に×印をカッターで刻み、
奥さんの方を先にあの世へ送ったあと、
今度は、その夫を手にかけた場面である。
──これで、また一つ目的に近づく。
《前掲書、 P.168》
刃の先端で顔面を裂き出すと、男の喉が震え、獣のような咆哮が迸った。
もう下らない台詞を吐く余裕もないだろう。
そう思い、手を止めて血まみれのガムテープを剝がしてから、再び続きを始めた。
噴き出す血とともに喚き散らされた、意味のない音の羅列。
これが、高校教師・片岡隼人の──かつて唯島輪花が恋した男の、最期の声になった。
——えっ!? 意外。
なんで輪花の恋事情も知っているんだ?
確か、輪花の同僚——尚美は口が軽かった。
彼女が、影山剛に漏らしたのかもしれない。
それにしても、
犯人はどうやって襲っているのだろう?
どのカップルも同じように拘束されてるし、
居場所も突き止められている。
カッターだけで二人を制圧するなんて、
とてもリスキーだよね?
鍵とかどうしてるんだろう?
ラブホだって鍵は掛かってるはずだし、
被害者の自宅だって同じこと。
そこら辺の描写も見せてほしいね。
❺ストーカー【呆】
既に五組のカップルが犠牲になっている——
彼らが利用していたマッチングアプリ——
『ウィルウィル』の社員、和田拓馬は、
内部告発によって役員を解任されていた。
個人情報を私的に覗き見して愉しむという、
職権濫用が発覚したため。
その処遇に対して不服に思う拓馬は、
一目惚れした輪花に目をつけた。
自暴自棄になった彼は、彼女の職場へ向かう。
退社して帰路に着く輪花を尾行し、
拉致する隙を窺っていた場面である。
頭の中を、いくつものシミュレーションがよぎる。せいぜい体を触るか、無理やり唇を奪うぐらいが関の山という気もしてくる。
《前掲書、 P.196~197》
──くそ、こんな時にビビッてんじゃねえよ。
自身を叱咤し、和田は輪花との距離を徐々に詰めていく。
足音で気づかれないように。鼓動でバレないように。
もうすぐ、手を伸ばせば彼女の体に触れる。すぐそこに児童公園が見える。幸いひと気はない。まず口を塞いで、連れ去るだけでいい──。
……気がつけば、頭の中が真っ赤に染まっていた。
すでに冷静さなど欠片もなかった。
不意に、何かが自分の背後から鼻と口を塞いだ。
——ッ!?——
ストーカーが、逆に襲われた。
もしかして、影山剛かな?
永山吐夢だったら、長靴の足音で分かるし。
刑事の堀井健太じゃないか予想したけど、
やっぱ影山のほうが犯人っぽい気がしてる。
警察の捜査にも関心を見せるところとか、
輪花に寄り添おうとしている狡猾さがね。
感想(前半)
◆読み進めるほど興が湧く!
最初は緩やかに物語が始まり、
そこから事件の広がりを魅せていきます。
殺害されている被害者は皆、
マッチングアプリのカップルたち。
犯人は、被害者の居場所をどう知り得たのか?
そして、犯人のどんなミスが決定打となり、
警察に逮捕されてしまうのか?
最後は、輪花の家族に関する謎です。
連続殺人犯の動機とも関係しているようで、
そこがまだ明かされていません。
後半を読むのが楽しみですね。
後半の感情トリガー
【感情のトリガー↓】198~409P(スマホ)
①最悪の悪夢【怯】
②犯人の告白【ー】
③恋愛と殺人【察】
【トリガーの内訳】
①最悪の悪夢(大切な人が狙われていく)
└同じセリフ【怯】(ススミタクナイ)
②犯人の告白(自分の正体を明かす)
③恋愛と殺人(真相が明かされる)
└車椅子の女【察】(マサカ…)
【刺激された感情の種類:2種】
思考🤔:★
察=ヒントから展開の予測がつく(1)
恐怖😣:★
怯=悪い予感に怖じ気づく(1)
全体を通してのプロット
A【人物・世界観の説明】
①独身ウェディングプランナーの唯島輪花が、
高校時に片思いしてた教師の結婚を担当する
②謎の男がアプリのカップルを拘束し、
命を奪っていく
③殺害されたカップルは、これで3組目で、
どれも同じアプリで出会っていた男女
a【物語が始まる起点・問題】
☆片思いだった教師がアプリ婚だったので、
元教え子の輪花もマッチングアプリに登録し、
「いいね」をくれたトムに「いいね」を返す
☆輪花のウィディング社が、
マッチングアプリ社との合同企画を承認する
B【発生した問題への対処】
①ナガタウェディングとウィルウィル社の、
合同ミーティングが始まる
②輪花が、マッチングしたトムと、
水族館で初対面する
b【問題の広がり・深刻化・窮地】
①トムのストーキングが始まる
②輪花の担当したカップルが、
連続殺人犯に襲われる
③輪花に目をつけた別のストーカーが、
謎の失踪をする
④25年前に盗撮された輪花の家族写真を、
トムから家に送られてくるが、
年齢的にトムが盗撮したものではない
C【人物の葛藤・苦しみ】
①輪花は、父が不倫していた過去を知る
②輪花の父が自殺し、同僚も命を奪われる
③輪花が、誘い出された犯人に襲われる
c【問題解決に向かう最後の決意】
★ある人物に助けられた輪花が、
真相を知るために一緒に付いていく
D【問題解決への行動】
○輪花は、ある人物と一緒に着いた場所で、
25年前の家族の真相を明かされる
読了した感想
◆マッチングアプリ利用者への訓戒か?
そう思わせるような作品でしたね。
携帯の無かった昔とは違い、
今じゃ、ネットで交際相手を見つける時代。
出会いのきっかけが容易になったぶん、
出会うことへの尊さが希薄してしまいました。
これも少子化を進める背景にあるかもしれません。
簡単に手に入るものほど、大事にしないですから。
愛とはなにか?
それは時間をかけて育むもの。
届く『いいね』に愛はありません。
本書に登場する犯人は、それを確かめるべく、
アプリ婚のカップルを次々に襲っていきます。
互いの下心で結ばれた新婚夫婦に、
本当の愛があるのかどうか。
ただ、先ほどもあったように、
愛とは時間をかけて育まれるもの。
アプリ婚のカップルだって、
愛が育まれる可能性は十分にあります。
だから、僕はアプリ婚については肯定的です。
今のところは……。
◆警察の捜査がポンコツでした
犯行の連続と現場と手口を把握しながら、
なぜ、プロファイルしていかないのか?
住宅地や施設の監視カメラは確認したのか?
犯人を捕まえたいという熱がありません。
◆犯人のプロセスは見れなかった
被害者を、どうやって襲ったのか?
いつから目をつけていたのか?
カップルを相手に一人で襲うのはリスキーです。
銃を持っていたなら分かりますが、
ナイフだけで制圧できるものなのか?
一人襲っている間に、悲鳴を上げられますよ。
ここら辺の整合性が読みたかったですね。
犯人は手練れの元軍人とか、暗殺のプロとかね。
『マッチング』
内田英治(著)
KADOKAWA
2024年1月23日発売
想像力を鍛えて脳内映像化マスターへ!
※:執筆者の独断と偏見が含まれます。
※:本ページの情報は2024年2月時点のものです。
最新の配信状況はU–NEXTサイトにてご確認ください。
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