前半のストーリー
ニケ相手に惜敗を喫した『灯』。刻まれた心の傷は癒えぬまま、それでも立ち止まることは許されない。仲間たちの思いを背に、遂に『灯』最強の少女が動き出す――。「もう、誰もボクの心には触れさせない」
UNEXT
ジビアと合流したエルナとアネットは、
LWS劇団の代表と接触を果たす。
王国で革命を果たし、サラを救うため、
『灯』の最強メンバーと工作活動する。
◆登場人物
クラウス『燎火』……感情欠落天然な『灯』の指揮官
リリィ『花園』……毒耐性体質の屈託ない銀髪少女
ジビア『百鬼』……スリが一流の血気盛んな白髪少女
サラ『草原』……調教した動物を扱う優しい茶髪少女
ティア『夢語』……願望を覗ける妖艶な黒髪少女
グレーテ『愛娘』……他人に変装できる赤髪少女
モニカ『灰燼』……身体能力の高い不遜な蒼銀髪少女
アネット『忘我』……工作が得意の非情な灰桃髪少女
エルナ『愚人』……災禍を感知する自戒的な金髪少女
『スパイ教室11 《付焼刃》のモニカ』
竹町(著)
トマリ(イラスト)
KADOKAWA
2023年11月17日発売
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詳しくは——
感情トリガーとあらすじ、場面
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【感情のトリガー↓】0~219P(スマホ)
①捜索会議【謎】
②邂逅相遇【ー】
③樽俎折衝【喜・蟠】
【トリガーの内訳】
①捜索会議(秘密結社の捜し方を会議する)
└ジビアの案【謎】(ナゾ)
②邂逅相遇(伝説の秘密結社と出会う)
③樽俎折衝(国王親衛隊の中佐と交渉する)
├頼れる奴ら【喜】(オー!)
└最高の提案【蟠】(キニナル)
【刺激された感情の種類:3種】
幸福:★
喜=恵まれた状況を認知する(1)
思考:★
謎=行動や現象に不可解を残す(1)
不幸:★
蟠=中途半端でまだ未解決(1)
①捜索会議【謎】
これまでのあらすじ——
世界大戦に関わる重要な機密情報——
『暁闇計画』の全容をつかむため、
『灯』はライラット王国に潜伏していた。
少女8名は、2人1組で4つに分かれ、
それぞれの任務に当たって一年が経つ。
エルナは、アネットと『扇動』を担当し、
王国内で革命を起こさなくてはいけない。
彼女達は反政府活動家の組織と接触し、
王政府が隠蔽した事件の調査をした。
『LWS劇団』の存在を隠していたことを知り、
エルナたちは、一旦、アジトに戻るのだが、
最強の諜報員、ニケの襲撃を被ってしまった。
窮地を救ってくれたサラは、今も敵陣に拘束中。
仲間のおかげで逃げ延びたエルナとアネットは、
『籠絡班』のジビアと合流するのだった。
一章のあらすじ——
エルナ達は義勇の騎士団の地下アジトで、
『LWS劇団』を見つける作戦を考える。
エルナが潜伏していた事務所の——
ガブリエル弁護士にジビアが興味をもち、
アネットも含む3人は、彼との交渉に臨む。
ジビアの案【謎】
ライラット王国の繁華街地下にある——
義勇の騎士団のアジトで、
エルナとアネット、ジビアが会議していた。
敵国の最強諜報員である『創世軍』の長、
常勝無敗のニケも警戒する組織の探し方を。
伝説の秘密結社『LWS劇団』を見つければ、
反政府派の煽動を進めて革命を起こせる。
革命が成せば、現国王を退位させられる。
王が退位すれば、彼に仕える軍が無力化し、
ニケも軍を失って孤立させることができる。
そして、収容されているサラを救出する。
後は脅威がなくなったニケを制圧し、
《暁闇計画》の全容を聞き出すだけ。
だが、肝心な『LWS劇団』が不明なまま。
生存者や後継者が存在するのかも怪しい。
そこで、エルナが潜伏していた事務所の——
弁護士のガブリエルを呼び出すことにした。
仮のアパートにやってきた弁護士と会い、
ジビアがある提案をしていた場面。
ライラット王国〈ピルカ〉——
仮のアパートの部屋。
「先生の顧客はさ、みんな、酷い目に遭ってきたんだろ? 今も困ってんじゃないかな」
《前掲書、 P.74~75》※スマホで閲覧
「うん、僕は弱いからね! 大して役に立てなかったから」
なぜか誇らし気に肯定するガブリエルに、ジビアは楽し気に提案をぶつけた。
「──だからさ、あたしらは彼らの困り事を解決したいんだ」
はぁ、とぼんやりと息を吐くガブリエルの横で、エルナは訝しがる。彼女の狙いをまだ聞いていなかった。本当なのか、と思ってしまう。
奉仕活動──『LWS劇団』発見という難題に対する、ジビアの解答。
それがなぜ『LWS劇団』に繫がるのか全く見えてこなかった。
——なぞ。
『焔』のルーカスとヴィレは殉職している。
LWS劇団の生き残りは少女のスージーだけ。
反政府派の顧客と彼女が繋がっているのか?
奉仕活動という名目で彼らと接触し、
スージーの情報を聞き出す魂胆なのかも。
②邂逅相遇【ー】
あらすじ——
ガブリエル弁護士の仲介を通して、
ジビア達は反政府思想の顧客と接触し、
人助けをしていく。
ジビア達の活動が評判を集め、
ついに、LWS劇団の代表と出会う。
③樽俎折衝【喜・蟠】
あらすじ——
LWS劇団と接触を果たしたエルナ達は、
彼らのアジトで作戦会議をひらく。
会話中に挙がったニケという名に、
エルナの恐怖がよみがえる。
姉貴分であるジビアが手を回し、
『灯』の最強メンバーを呼び寄せる。
ティアとモニカが作戦に加わり、
親衛隊との交渉に臨む。
❶頼れる奴ら【喜】
エルナ、アネット、ジビアの3人は、
『LWS劇団』の代表と対面を果たした。
『煤煙』のルーカスと『灼骨』のヴィレ、
二人の兄弟がスカウトした金髪の少女。
名はスージー。
彼らの頭文字からの『LWS劇団』だった。
地下アジトで革命への作戦会議が行われる。
大きな障壁は、国王親衛隊の存在だ。
そして、彼らを牛耳っているのが謀神のニケ。
やはり、ニケとの戦闘は避けられない。
が、彼女の殺気を浴びていたエルナは、
今も恐怖で竦み上がり、尻込みをする。
エルナの姉貴分でもある白髪のジビアは、
その対策としてある準備をしていた。
そんな時、
会議中にアネットが駆けてくる。
怒り収まらないアネットの後ろから、
見慣れた顔触れが姿を見せる場面である。
ライラット王国〈ピルカ?区〉——
LWS劇団の地下アジトの会議室。
悔しそうに憤怒を滲ませている。
《前掲書、 P.180~181》
アネットの身長を堂々とバカにし、簡単にあしらえる人間など一人しか知らなかった。
──『灯』の少女たちで最も不遜で、ずば抜けたセンスの持ち主。
直後アネットが駆けてきた道の奥から、嘲笑する声が聞こえてくる。
「だって実際、変わってなかったんだもん」
訪れたのは、二人の仲間。成長を遂げた蒼銀髪の少女。そして、もはや少女とは呼べない程のアダルトな魅力を有する黒髪の女性。
「──キミは大きくなったみたいだね、エルナ」
「えぇ、私みたいな麗しきレディに一歩近づいたわ」
——おー!
モニカとティアが登場した!
雰囲気も少し変わっている!
ようやっと物語が動き出しそうですね。
ニケやアイオーンとの戦闘が楽しみ。
※地の文では両目を露出させているようですが、
挿絵のモニカでは、片目の露出のままでした
❷最高の提案【蟠】
国王親衛隊の中佐を口説き落とす作戦に、
黒髪のティアも加わった。
ジビアが水面化で友好を築いていた——
妻子持ちの親衛隊中佐を標的とし、
この国で有名な美術館に彼を呼び寄せた。
交渉担当のエルナとティアが動き出す。
時は戻り、その三日前——。
モニカとティアが会議に加わったとき、
中佐をどう説得するかで話し合っていた。
王政府に忠実で帝国嫌いの彼を、
どうやって反政府側に翻らせるか。
すると、ティアが秘策を提案していた場面。
ライラット王国〈ピルカ?区〉——
LWS劇団の地下アジトの会議室。
攻略の仕方が見えない。
《前掲書、 P.196~197》
彼のプロフィールを見ても、寝返らせられるような弱みもない。守るべき家族もいる。王政府に刃向かうような提案は吞まないだろう。
ジビアとエルナの視線は、自然とティアに集まった。
「──私に最高のアイデアがあるわ」
(中略)
続けてティアは、一年間練ってきたというアイデアを一部披露した。
──王国全てを掌握するニケを出し抜き、市民革命を成すための裏技。
聞き終えると、エルナは啞然としてしまった。
確かに達成できれば国王親衛隊を掌握でき、形勢が大きく変わる。
——気になる。
きっと、ティアの特性と関係あるよね?
相手の願望を読み取る能力。
そして、男を虜にする艶かしい躯体。
ん〜〜〜、さっぱりわからない。
中佐の願望はなんだろう?
家族と過ごせる時間を増やしたいとか、
ガルガド帝国への復讐を果たしたいとか?
中佐は若い隊員からの支持があり、
説得できる発言力も持っている男だ。
彼を王の後釜にさせて、
王政府を崩壊させることができれば……。
感想(前半)
◆物語の進行は緩め
前半はLWS劇団と接触するまでの流れと、
敵側視点によるニケたちの人柄紹介がほとんど。
大きな事件は起きません。
でも、モニカとティアの登場には喜びました。
雰囲気も変わってましたからねぇ。
早く、彼女たちの活躍が見たい。
前巻で出ててきた燎火のクラウスと、
『蛇』のボスとの続きも気になるし。
後半の感情トリガー
【感情のトリガー↓】219~455P(スマホ)
①傑物と対峙【呆・訝/驚・奇】
②王政府の隙【笑・蟠】
③フィクサー【訝】
【トリガーの内訳】
①傑物と対峙(創世軍の長と戦闘する)
├謀神の出現【呆】(ッ⁉︎——)
├ニケに謀反【訝/驚】(ハ?/イガイ)
└変態の艶女【奇】(クレイジー)
②王政府の隙(完璧な情宣活動を遂行する)
├隠せてない【笑】(アハハ)
└第三の作戦【蟠】(キニナル)
③フィクサー(秘密結社の裏切り者と対峙する)
└寄生虫の男【訝】(ハ?)
【刺激された感情の種類:6種】
驚度:★★★
驚=予想外の出来事(1)
呆=突然で呆気にとられる(1)
奇=普通と違いすぎて珍しい(1)
思考:★★
訝=疑問を抱かせる言動や描写(2)
不幸:★
蟠=中途半端でまだ未解決(1)
攻撃:★
笑=想定外な事象が滑稽すぎる(1)
全体を通してのプロット
A【人物・世界観の説明】
①創世軍の長——ニケから逃れたエルナ達が、
『LWS劇団』の捜索作戦を会議する
②創世軍に収容されたサラの救出と、
ライラット王国内での革命が任務
③ニケ側も『LWS劇団』を狙っている
a【物語が始まる起点・問題】
☆『LWS劇団』を捜す手がかりとなる男——
ガブリエル弁護士と会う
B【発生した問題への対処】
①弁護士から紹介された反政府活動家達に、
ジビア達が奉仕活動をしていく
②ジビア達の評判を広めて、
『LWS劇団』に見つけてもらう
b【問題の広がり・深刻化・窮地】
①『LWS劇団』の代表と邂逅する
②革命の作戦に、『灯』の仲間も加わる
③王政府派の親衛隊中佐と交渉する
④交渉中に常勝無敗の謀神のニケが現れる
C【人物の葛藤・苦しみ】
○ニケとの激しい戦闘が始まる
c【問題解決に向かう最後の決意】
まだ未定
D【問題解決への行動】
まだ未定
読了した感想
◆ん〜〜〜不完全燃焼
収監されてしまったサラは、まだ拘束中。
任務中の革命もまだ起こせず、
《暁闇計画》も不明なまま……。
もどかしいですね〜。
◆モニカの活躍が目覚ましかったです
いや〜、まさか、あのニケ相手に、
一対一で挑むとは思わなかった。
相変わらず、自惚れの強さが出ております。
が、モニカの規格外の強さに驚き。
クラウスと戦った時も凄かったけど、
今回もそれに比する激しいバトルです。
彼女の新しいラストコードも見れて楽しかった。
やっぱり、発想力がすごいですね。
『スパイ教室11 《付焼刃》のモニカ』
竹町(著)
トマリ(イラスト)
KADOKAWA
2023年11月17日発売
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