『君に叱られたい　～微Ｍドクターの懲りない求愛～』感情トリガー/あらすじ/場面/考察/感想

前半のストーリー
感情トリガーとあらすじ、場面
感想（前半）
後半の感情トリガー
全体を通してのプロット
読了した感想

前半のストーリー

付き合って二年目の彼が自分の幼馴染と二股をかけていたことが判明し、彼をグーパンチで殴って別れることにした看護師の勧修寺玲衣。恋も友情も失った玲衣は、親友の経営するバーで愚痴をぶちまけた後、千鳥足で夕方の繁華街へ。（後略）
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恋人に二股を掛けられた看護師の玲衣れいは、
イケメン外科医の西尾にしお忍しのぶと出逢う。
恋心を拗こじらせた患者に怯おびえる彼の懇願で、
物怖じしない玲衣が守ってあげて恋に落ちる。

◆登場人物
勧修寺かじゅうじ玲衣れい……気の強い美人看護師
西尾にしお忍しのぶ……赴任したばかりのイケメン外科医
綾あや……玲衣の恋人を寝とった幼馴染
雄司ゆうじ……バーを経営する玲衣の幼馴染

『君に叱られたい　～微Ｍドクターの懲りない求愛～』
連城寺のあ（著）
亜子（イラスト）
天海社
2023年9月29日発売
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感情トリガーとあらすじ、場面

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【感情のトリガー↓】0~138Ｐ（スマホ）
①土左衛門【ー】
②迷惑患者【忌】
③恋の妄執【怖】

【トリガーの内訳】
①土左衛門（側溝に嵌った女に出逢いが訪れる）
②迷惑患者（看護師が特殊な性癖の患者に呼ばれる）
　└おしりの血【忌】（ﾑﾘﾑﾘ…）
③恋の妄執（医師が女性患者にストーカーされる）
　└患者の執着【怖】（ｿﾞｯﾄｽﾙ）

【刺激された感情の種類：2種】
恐怖：★★
　忌＝生理的な回避反応（1）
　怖＝悪い予感を感づる無気味さ（1）

①土左衛門【ー】

あらすじ——
総合病院で看護師を務める勧修寺かじゅうじ玲衣れいは、
失恋のやけ酒帰りで側溝そっこうに嵌はまってしまう。
たまたま通りかかった西尾にしお先生に発見され、
玲衣は駆かけつけてきた救急隊員に助けられる。
翌日、
赴ふ任にんしたばかりの外科医——西尾先生が、
玲衣を伴ともなって入院患者の部屋を訪れる。
その女性患者に迷惑を受けている事情を知り、
高いお酒を飲ませるという条件付きで、
玲衣は西尾先生の番犬役を引き受ける。

■一章の概要

②迷惑患者【忌】

あらすじ——
西尾にしお先生に恋を寄せていた患者が退院し、
玲衣れいの番犬役もほどなく終わる。
約束を果たした玲衣は、
西尾の奢おごりで高い酒をご馳走してもらう。
週明け、
玲衣は要注意人物のコールに呼よばれる。
担当医の西尾も駆かけつけ、
迷惑患者の素行の悪さを彼が窘たしなめる。

おしりの血【忌】

週明けの勤務に就ついていた玲衣れいは、
要注意人物のコールに呼ばれていた。
玲衣が患者の訴える内容を聞いたあと、
出血が出ている患部を確認する場面シーンである。

公立総合病院の病室内。

「す、すみません。あの、なんかお尻に血がついていて……」
「えっ、見せてもらってもいいですか？」
「は、はい」
　患者に横になってもらい、病衣をめくり下着を脱がせて患部を確認すると、下着にうっすらと血がついている。
　この患者、実は数年前にも同じ病状でオペ後に入院したことがある。（割愛）しすぎて抜けなくなったというもの。
《前掲書、 P.73》※スマホで閲覧

——ウゲェッ。

患者の性別はどっちなんだろう？
年齢も分からない。
どちらにせよ、気持ち悪くてだめだ。
医療関係者は大変ですな。

■二章の概要

③恋の妄執【怖】

あらすじ——
玲衣れいは久しぶりに雄司ゆうじの店を訪れ、
後から来店してきた西尾にしおと鉢合う。
西尾の自宅に連れてかれた玲衣は、
偽恋人の申し出を断り、彼の部屋を辞じす。
週明けの夜、
玲衣は西尾から電話で呼ばれ、
彼の自宅で待ち伏せしていた患者と遭遇する。
後日、
ストーカー問題が院内の上司達にも行き届き、
玲衣のとっていた冷静な行動が評価される。

患者の執着【怖】

イケメン外科医の西尾忍は、
ある女性患者の執拗な好意に迷惑していた。
退院後も外来でやってくる始末で、
西尾は仲良くなった玲衣に頼みごとをした。
恋人のフリをして欲しいという願い。
玲衣に振られる形で終わった数日後、
退勤した西尾は自宅マンションへ帰っていた。
ところが、
件の女性患者がマンションの前で立っている。
西尾は急いで引き返し、
コンビニから玲衣を電話で呼びよせた。
駆けつけてくれた玲衣と一緒に、
自宅マンションへ戻っていくと……

西尾の自宅マンション。

　歩きながら話していたから、気づくのが一瞬遅かった。西尾の部屋の玄関ドアの隅、陰になった場所に人影が見えて玲衣はギョッとして声を上げる。
「ヒィ！」
「なんだよ、シャックリか？」
　気がつかない西尾が玲衣にツッこみを入れたその時だった。
「先生……っ」
「え？」
　幽霊みたいに白いワンピースを着た山口さんが、西尾の部屋の前に立っていた。
《前掲書、 P.117~118》

—— ゾッとする。

これは嫌ですねえ。
安心できる場所が危険に侵おかされた感じです。
敵意むき出しで襲われるのも嫌だけど、
過剰な恋心を押し付けられるのも勘弁だね。
もう、ストーカーだよ。
自分より格上相手に愛されていると妄想する、
エロトマニアのストーカー。
拒絶も愛の一環として受け取られてしまうため、
求愛をやめさせるのは難しいらしい……。

■三章の概要

感想（前半）

◆恐怖が印象的

およそ400〜500Pの小説が常に対し、
本書は250Pほど。
前半なんで、さらにその半分ほどとなります。
まだ、目立って進展は見られませんが、
その機会となるストーカー患者が怖こわかった。
西尾忍の恐怖に共感ができてしまいます。
生理的に興味もない相手から受ける——
執拗しつようなまでの好意は怖おそろしいでしょう。
前半はそんな感じでありました。

後半の感情トリガー

【感情のトリガー↓】139~253Ｐ（スマホ）
①初デート【嫌・色】
②嫉妬の炎【ー】
③彼と婚約【ー】

【トリガーの内訳】
①初デート（デート後に男女が交わる）
　├高慢な友達【嫌】（ｷﾗｲ）
　└二人の情愛【色】（ﾑﾗﾑﾗ）
②嫉妬の炎（彼氏が若い新人にもモテてしまう）
③彼と婚約（転勤を機会にプロポーズされる）

【刺激された感情の種類：2種】
攻撃：★
　嫌＝いけ好かない（1）
乗気：★
　色＝肉体的な欲望を刺激される（1）

全体を通してのプロット

A【人物・世界観の説明】
○看護師、勧修寺かじゅうじ玲衣れいの現状

a【物語が始まる起点・問題】
☆繁華街で玲衣が外科医の西尾忍と出遇う
☆迷惑患者に悩む西尾から番犬役を頼まれる

B【発生した問題への対処】
○勧修寺玲衣が番犬役を引き受ける

b【問題の広がり・深刻化・窮地】
①西尾の交際申し込みを玲衣が断る
②西尾の前にストーカーが現れる
③西尾とのデート先で、
　玲衣の元カレと幼馴染に遭遇する
④玲衣と西尾が肉体関係をもつ

C【人物の葛藤・苦しみ】
①西尾に見惚れる若い新人に玲衣が嫉妬する
②西尾の転勤話で、玲衣が失恋を懸念する

c【問題解決に向かう最後の決意】
★西尾からのプロポーズを玲衣が承諾する

D【問題解決への行動】
◯玲衣と西尾が愛の契ちぎりを交わす

読了した感想

◆濡れ場シーン多めのエロ小説だった

作品紹介に載のせてほしいですよね。
官能小説（成人向け）だって。
こういう作品をＴＬというらしいです。
ティーンズラブ（女性向けポルノグラフィ）の略。
なんと、男女の絡からみが４回もありました。
いや、1回で十分やろと思いましたが、
女性陣はそう思わないのかな……。
ただ、どれも意味が少し異なっています。
初めは、熱烈に求めらた情事。
2回目は、本気かどうかの確認の情事。
3回目は、ジェラシーを刺激された後の情事。
最後は、不安が全て解消された後の情事。
女性は行為に意味を必要としているのか？