前半のストーリー
女神が人々に与えた試練『ダンジョン』で探索者たちはレベルアップのため日々ダンジョンで戦っていた。 高校一年の日向は、生まれながらにしてレベルが獲得できない体質。永遠のレベルゼロと蔑まれていたが、初めて挑んだダンジョンでモンスターたちと出会うたびに、スキルだけが無限に獲得できるようになる。(中略)カクヨム週間ランキング・ノベルピアなどで1位獲得の人気作が電撃文庫で登場!
UNEXT
顕在レベル0の最弱体質である日向は、
ダンジョンでスキル能力を開花させる。
実家の母と妹に楽をさせてあげるため、
美少女と仲間になって探索で成長する。
◆登場人物
鈴木日向……レベル0の探索者で誠心高校の生徒
神威ひなた……Sランク探索者で日向のクラスメイト
荒井凱……日向と同じクラスメイト
神楽詩乃……日向の隣りのクラスメイト
清野……日向のとこの寮母さん
藤井宏人……日向と同じ寮の生徒
『レベル0の無能探索者と蔑まれても実は世界最強です』
御峰。(著)
竹花ノート(イラスト)
KADOKAWA
2023年10月6日発売
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※U-NEXTポイントの消費分は対象外
詳しくは——
感情トリガーとあらすじ、場面
※:本ページの情報は2023年10月時点のものです。
最新の配信状況はU–NEXTサイトにてご確認ください。
【感情のトリガー↓】0~262P(スマホ)
①スキル獲得【ー】
②氷結の令嬢【察】
③豪胆な仲間【蟠】
【トリガーの内訳】
①スキル獲得(ダンジョンでスキルを覚えていく)
②氷結の令嬢(冷気を放つ美少女と仲良くなる)
└新星探索者【察】(マサカ…)
③豪胆な仲間(臨時パーティ組んでダンジョンに臨む)
└詩乃の謝罪【蟠】(キニナル)
【刺激された感情の種類:2種】
思考:★
察=ヒントから展開の予測がつく(1)
不幸:★
蟠=中途半端でまだ未解決(1)
①スキル獲得【ー】
あらすじ——
自然破壊が進んでいた地球に、
女神が多数のダンジョンを出現させていた。
探索ランキングで基準に達しないと、
地球は滅ぶという試練を人間に与えた。
※
実家に一つ下の妹と母のいる鈴木日向は、
寮の整備が潤沢している誠心高校に入学する。
数日後、母と妹を安心させるため、
日向は探索者として独り立ちを目指す。
ダンジョンの入場口を初めて訪れた日向は、
突然、闇に巻き込まれてしまう。
ダンジョン内部で目覚めたのち、
突如、スキル獲得で悪環境に順応していく。
遭遇した巨大な魔物に襲われてしまうが、
日向は危機に応じてスキルを覚え、
絶体絶命の状況を打開してみせる。
■探索ランキングとは
- 活躍した探索者を数値化したもの
- 毎日決まった時間に飛行船で発表される
- 名前が載った探索者は英雄と崇められる
■潜在能力を7階級で格付け
※高ランクでも強いとは限らない
※強さはレベルに顕れる
鈴木日向は、もちろんFランクである。
■レベルを上げる方法
- ダンジョンで魔物をたおす
- 探索者としての力を使いつづける
でも日向だけ、レベルが上がらない。
その代わり、スキルで強化していく。
②氷結の令嬢【察】
あらすじ——
初のダンジョン探索から戻った日向は、
正式にライセンスを取得する。
更新されたランキングの一位が変わり、
名無しの誰かが圧倒的な数値を叩きだす。
その後、魔物を解体して手に入れた素材を、
日向は買取センターでお金に換える。
次の日、同じクラスの荒井凱に呼び出され、
殴り掛かられるもスキルで回避する。
そこに現れた同じクラスの神威ひなたが、
日向を助けるかたちで荒井を立ち去らせる。
その神威に個別訓練を頼まれた日向は、
彼女と二人きりで特訓を手伝ってあげる。
数日後、神威と個別訓練を終えた日向は、
初めて彼女の家まで送ってあげると、
なぜか、神威家の豪邸に招かれる。
新星探索者【察】
誠心高校に入学した次の日、
憧れの探索者を目指して日向は赴いた。
初心者向けのダンジョン入り口まえに。
気がつくと、すでに視界が暗い空間に立ち、
日向はその悪環境に適応していく。
レベルは変わらずゼロのままなのに、
都合よくスキルを獲得していた日向は、
元来たダンジョンの入り口前にもどっていた。
受付嬢からライセンスを授与してもらい、
日向が外に現れた飛行船を注視する。
その時、名無しの誰かが、
探索ランキングで1位になっていた場面。
ダンジョンの門衛の外。
外に出ると、上空を飛んでいる飛行船から、探索ランキングが発表される。
《前掲書、 P.85〜86》※スマホで閲覧
「今回のランキングでは何と新しい探索者がランキング一位になりました~! ですが、何故か名前が載っておらず、その名は『???』となっております! しかも、その探索ポイントは圧倒的一位! この数字は歴史上、今まで見たことがない圧倒的な数字です~!」
(中略)
「一位か。いいなぁ…………俺もいつか探索ランキングに載れたらいいなぁ」
——まさか……
《ルシファノ堕天》で魔物と戦っていた——
主人公の鈴木日向なんじゃないかな。
これはわかりすい。おそらく、
上級者向けのダンジョンだったのだろう。
知らずに高難易度の敵を斃していたんだね。
③豪胆な仲間【蟠】
あらすじ——
入学して二度目の週末、
日向は再びEランクダンジョンへと赴く。
が、レベルゼロのせいで入れてもらえず、
隠密スキルを使って潜っていく。
ダンジョンのボスと戦っていた日向の前に、
同じ誠心高校の美少女——詩乃が現れる。
スキルが使えることを知られてしまい、
学校で騒がれるのが嫌だった日向は、
詩乃の頼みで臨時のパーティを組まされる。
翌日、新たなダンジョンで詩乃と合流し、
日向は、初となる連携の戦闘にのぞむ。
詩乃の謝罪【蟠】
スキル獲得の愉悦を覚えた日向は、
再びダンジョンに潜り込んでいた。
そこで出遇った誠心高校の美少女——
中肉中背の黒いボブヘアが魅力な詩乃から、
パーティを組まされることになる。
翌日の日曜、
次のダンジョンで詩乃と合流した日向は、
前回同様、二人の連携によりボスを斃し、
入り口に戻ろうとした。
その時、
日向の秘めた才能に気づいていた詩乃が、
内気で謙遜的な彼に、謝る場面である
ダンジョンE90〈ギゲノ牢〉——
ボス部屋への魔法陣がある待機場。
「やっぱり入口が分かるんだね?」
《前掲書、 P.261~262》
「お? ああ。それくらいはな」
「それくらい……ね。ふふっ。ねえ、日向くん」
詩乃が俺に向いて両手を合わせて謝り出した。
「先に謝っておくね。ごめん」
「ん? 何を?」
「私、頑張るから」
一体詩乃が何を言っているか分からなかったけど、すぐに俺の腕に抱き着いて、そのままダンジョンから外に出た。
——気になる。
主人公の鈴木日向は、おバカさんキャラ?
ずっとレベルがゼロのままだから、
自分は最弱だと思い込んでいる。
ダンジョンのボスを一撃で斃しているのに、
日向は、魔物が死んでるかどうかも判ってない。
でも、チャイナドレス風のトンファー使い——
どこかあどけなくて、可憐な詩乃はちがった。
彼の異質さに気づいている感じです。
詩乃はきっと、
「役不足でごめん」——
そう言いたかったのではないだろうか。
感想(前半)
◆もはや王道なご都合展開
カクヨムでランキング一位を獲ったらしく、
どんなものかと私も拝読させて頂きました。
皆さんは、こういう作品が好きなのかぁと、
改めて世間とのズレを感じさせられます。
苦労とか、挫折、敗北、絶望……
そういうのを毛嫌いしているのでしょうか?
それらを乗り越えて驚きの成長を魅せる物語、
そういうのは見飽きてしまわれたのか?
カタルシスより愉快さが求められている?
仕事終わりのサラリーマンがネットで読むなら、
そりゃ、愉快な気分になれる方がいいよね。
頭使って推理したりなんてしないだろう。
それなら納得だ。
本書は主人公に都合良いスキルの獲得で、
最早、敵なし状態になっていくのだから。
◆ラブコメ要素が隠し味になっている
現実世界なのにダンジョンが存在する——
SF・ファンタジーっぽい世界観で、
主人公の鈴木日向が探索者になるお譚です。
で、欠かせないのが可愛いヒロインたち。
長い銀髪の美麗な令嬢——神威ひなたは、
Sランクの生徒会長で、日向と同じクラスです。
寡黙で周囲に壁をつくっていたひなたが、
ある日、日向に関わっていき、あることを頼む。
睨まれても泣かない特訓をしてほしいと。
放課後に二人きりで個別訓練がはじまり、
気づくと、日向は神威家の豪邸に招かれ、
娘との結婚を家族に打診されるという展開に。
冷気放出体質のひなたも満更でもないようす。
クレイジーな神威家のようすが面白かったです。
次に登場したのは、近接格闘タイプの神楽詩乃。
黒髪ボブでスリットの制服が蠱惑的な生徒です。
ひょんなことから、日向とパーティを組んで、
一緒にダンジョンを探索するという、
寂しい男達には、なんとも喜ばしい展開に。
実は最強の鈴木日向を、
二人の美少女が取り合う関係になるのか!?
後半の感情トリガー
【感情のトリガー↓】262~522P(スマホ)
①優先の決心【ー】
②愚者ノ仮面【ー】
③イレギュラ【怪】
【トリガーの内訳】
①優先の決心(美少女達と毎日夕飯をとる決心)
②愚者ノ仮面(自己嫌悪の日向に謎の仮面が現れる)
③イレギュラ(ダンジョンにバグが発生する)
└谷の岩の影【怪】(ン⁉︎ ナンダロウ?)
【刺激された感情の種類:1種】
恐怖:★
怪=様子に違和感を覚える(1)
全体を通してのプロット
A【人物・世界観の説明】
①舞台がダンジョンと魔物が存在する日本
②最弱体質の鈴木日向が探索者を目指す——
誠心高校に入学する
a【物語が始まる起点・問題】
☆初のダンジョンでスキル能力が開花する
☆神威ひなたに個別特訓を頼まれる
B【発生した問題への対処】
①神威ひなたとの個別訓練が始まる
②神威家の家族と親睦をふかめる
b【問題の広がり・深刻化・窮地】
①ダンジョンで神楽詩乃と出遇う
②神楽詩乃とパーティーを組む
③探索者特別カリキュラムが始まる
④神威ひなたもパーティーに加わる
⑤日向が愚者の仮面の力を手に入れる
⑥ダンジョンにイレギュラーが発生する
⑦寮の友達がイレギュラーに巻き込まれる
C【人物の葛藤・苦しみ】
①日向が仲間に甘えていると自己嫌悪する
②力を手にしても寂しさは残っている
c【問題解決に向かう最後の決意】
★自分が一番求めているものに日向が悟る
★仲間に促された日向が友達を救いに行く
D【問題解決への行動】
○魔物を斃して探索者たちを救う
読了した感想
◆類は共を呼んでいた
生まれた時からレベルゼロのせいで、
周りからバカにされ続けていた鈴木日向。
Sランクであるがゆえに10歳で発現した——
感情の露出で周囲に冷気を放つ神威ひなた。
聴力が常人離れしているがために、
その耳を特殊なイヤホンで塞いでいた——
周りから「虫の姫」と揶揄される神楽詩乃。
彼らに共通するのは「孤独」であったことです。
本来であれば、交流も出来なかったでしょう。
その壁を日向のスキルが取っ払っていました。
ひなたの冷気を無力化し、
詩乃とは念話で会話をするという方法で。
3人とも、相互補完関係に近いので、
離れられない絆が育まれることでしょうね。
なんと羨ましい。
◆終章の伏線が気になる
終章のもう最後の方です。
ダンジョンを日向が絶隠密で去ったあと、
何かの影が彼を覗っていたような場面。
日向がダンジョンを後にした直後、谷の大きな岩の影がゆっくりと揺らぐ。
水面に広がる波紋のように揺れ続けた。
「…………」
《前掲書、 P.481》
その後、日向の行動場面に移っていきます。
あの沈黙が怪しいですよね?
誰かが覗いていたんじゃないかな??
結局、この謎は明かされていません。
新たな敵か、新たな美少女の伏線なのかも。
◆動きが多かったのは高評価
ずっと説明くさい文章じゃなくて、
セリフと行動が多く、ストレスフリーです。
難しい漢字や固有名詞も少ないですからね。
アニメにしたら小さな子供でも見れますよ。
『レベル0の無能探索者と蔑まれても実は世界最強です』
御峰。(著)
竹花ノート(イラスト)
KADOKAWA
2023年10月6日発売
想像力を鍛えて脳内映像化マスターへ!
※:執筆者の独断と偏見が含まれます。
※:本ページの情報は2023年10月時点のものです。
最新の配信状況はU–NEXTサイトにてご確認ください。
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