前半のストーリー
かつて医者として多くの人を救ってきた荻野知聡。そんな彼が異世界転生時に授けられたのは、「暗殺者」の天職であった――。(後略)
引用元:U-NEXT
異世界で復讐屋を営む転生者の知聡は、
任務の最中で妹の嘉与の姿を目撃した。
前世で救えなかった妹への未練を払拭すべく、
助手のミルと共に死に関わる依頼を受けていく。
◆登場人物
萩野知聡……転生した天職が『暗殺者』の医者・復讐屋
ミル……知聡の助手の淡白な女の子
ニーネ・イペム……新米冒険者の猫系獣人
エミィ・ソーントン……塔に住む優れた魔法使いの少女
イマジニット……商業者
『暗殺者は黄昏に笑う 1』
メグリくくる(著)
岩崎美奈子(イラスト)
オーバーラップ
2022年1月25日発売
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※U-NEXTポイントの消費分は対象外
詳しくは——
感情トリガーとあらすじ、場面
※:本ページの情報は2023年8月時点のものです。
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【感情のトリガー↓】0~220P(スマホ)
①異世界学【ー】
②地獄絵図【肯】
③魔物駆除【ー】
【トリガーの内訳】
①異世界学(転生後の世界について説明)
②地獄絵図(依頼主が復讐屋を訪ねてくる)
└墓地荒らし【肯】(タシカニ)
③魔物駆除(依頼を受けて魔物狩りの旅に出る)
【刺激された感情の種類:1種】
思考:★
肯=諭す言葉に納得してしまう(1)
①異世界学【ー】
あらすじ——
元の世界で医者をしていた萩野知聡は、
アブべラントという異世界に転生していた。
老人の司教から天職を言い渡された知聡は、
貧困区の町で店を構え、助手のミルと共に、
検死解剖兼『復讐屋』を営むことになる。
ある夫婦に依頼された仕事の翌日、
知聡とミルは食材の買い足しに出かける。
その道中、二人の生業を聞きつけた商業者——
イマジニットという男と知り合う。
知聡が転生した世界
知聡が転生したのは五年前。
15歳で両親を事故で失い、
妹の嘉与は寝たきり状態。
祖父母に育ててもらい、
妹を救うために医者の道へ進む……
が、地震が起きて————
三宝神殿で目覚めた。
『ようこそ、アブベラントへ。強い未練を抱え、この世界で目を覚ました《転生者》よ』
《前掲書、 P.30》※スマホで閲覧してます
黒衣をまとった老人の司教がそう告げた。
知聡は《暗殺者》として働くことになる。
この世界にいる種族たち
他にもこんな魔物がいるようです。
- 腐死者
- 吸血鬼
- 掠める女
聖水が効くのはゾンビとヴァンパイアだけ。
ハルピュリアやグールには効かないみたい。
異世界の説明書という印象です。
『天職』や『魔法』の種類とか、
そんな一気に教えられても……。
僕の凡人脳には辛すぎるぅ〜。
②地獄絵図【肯】
あらすじ——
ドゥーヒガンズ貧困区の知聡の下に、
依頼主が奇妙な事件を持ちかけて来た。
親族の墓が掘り起こされていて遺体も消失。
この不可思議な事件を復讐屋の知聡が解決する。
次に現れた依頼主は、新米の冒険者だった。
一攫千金が狙える地下迷宮で仲間が死去。
彼らの遺体を検死した知聡は犯人に目星をつけ、
金のない依頼主ニーネを助手に同行させる。
墓地荒らし【肯】
『復讐屋』の知聡のところに、
商人のケルブートが訪ねてきた。
土葬した親族の墓が何者かに荒らされ、
遺体が消失していたとのこと。
本物の聖水を撒いていたことから、
遺体が腐死人になったとは考えられない。
一度、ケルブート家族の住む家を訪い、
依頼主家族の任意を確認をしたところ、
高額な依頼料にケルブートの父が激昂した。
翌日、その父親の遺体が運ばれてきて、
知聡の施設で検死解剖が行われた。
吸血鬼と思われる咬傷がみつかり、
息子のケルブートは復讐を知聡に依頼する。
妊婦の奥さんも渋々依頼に同意した。
■連続墓荒らしのポイント
- 妻スノーの妊娠した時期と重なる
- 依頼主夫妻は墓地を交互に見張っていた
- 夫が手を洗う短時間の間に荒らされた
- 墓から遺体も無くなっていた
誰ならこの犯行が可能か?
■容疑者候補
- 依頼主であるケルブート
- お腹が大きい妊婦のスー
- 夫の死に寝込むケルブートの母
- 恨みのある者や魔物などの外部犯行
闇夜の部屋の中、知聡が任務に当たり、
墓荒らしの真相を依頼主に論告していた場面。
ドゥーヒガンズの北側の中間区、
依頼主ケルブート・ディイトンの家。
「荒らし直したんだよ、墓を。スノーは自分が見張っている時間で墓を荒らし、遺体を別の場所に移動させ、墓を元の状態に戻した。そしてお前が墓守をしている時間、お前がいなくなった時間をついて、再度墓を掘ったのさ。(後略)」
《前掲書、 P.96》
——たしかに。(肯)
それなら奇妙な墓荒らしを再現できる
この世界はファンタジーだし、
妻のスーに特殊な力があっても不思議でない。
手洗いの短時間で墓を掘り起こせるほどのね。
ただ……、そんな手間のかかることをして、
いったい何を企んでいたのか?
夫の家族まで襲っているし、
バレたくないのかバレたいのか分からない。
まさにファンタジー(知らない世界)。
③魔物駆除【ー】
あらすじ——
ニーネの依頼で地下迷宮に訪れた知聡達は、
仇である魔物と対峙し、任務に当たる。
勝手な行動でニーネが魔物の反撃に遭い、
知聡は成果報酬を諦め、彼女を救った。
ある任務を終えた馬車での帰り道、
スタウという商人が知聡の下に現れ、
北西で多発している屍食者の駆除を頼まれる。
前金として高価な宝石をもらい、
それを換金して知聡は任務の準備を整えた。
聞き込みで塔に住む少女のことを知り、
知聡達は屍食者を制御しているエミィと出会う。
ゾンビが多発している真相を突き止めるべく、
知聡達は塔のなかを調査していくのだった。
地下迷宮の魔物たち
知聡の解剖刀で魔物を斃していくのですが、
案の定、来るなと言われたニーネが乱入し、
魔物に襲われてしまいます。
結構、えぐく描かれていたのが意外でした。
アニメではカットされそうなくらいです。
しかし、ご安心を。
この異世界には医者がいないのですが、
なぜだか解りますか?
回復ポーションがあるからです。
お金次第で健康が買えちゃう世界なのです。
ほんと、ゲームの世界って感じですね。
感想(前半)
◆助手のミルの活躍がみたい
物語は転生の5年後から始まります。
かつて医者をしていた萩野知聡は、
異世界の貧困区で復讐屋を営み、
謎の少女と一緒に暮らしています。
『相互補完関係』が口癖のミルは、
知聡の日常のお世話を手伝っており、
仕事が入ると知聡に付きそう御守りっぽい存在。
何か良からぬ気配を感じ取ると『におう』、
それらが自分らに迫っていると『くさい』——
と淡白に知らせてくれる女の子です。
前半で教えてくれるのは、
一年前に地下迷宮で出会ったということのみ。
まだちゃんと明かしてくれてないんですよ〜。
何者なのか気になります。
子供にしては無口だし、戦いもしないし、
ただ、知聡のそばにいるだけなんで、
ちょっと面白みに欠ける不思議な子ですね。
◆知聡の戦い方が斬新でした
天職が《暗殺者》だと司教に伝えられ、
のちに復讐屋で稼ぐ知聡なのですが、
彼の武器は解剖用のメスです。
それを投げて対象に当たると技術が発動し、
相手の動きを封じたり、気配を消したり、
空間そのものを切除したりと、
殺すのに特化したチート技を使います。
(解剖刀の数に限定されますが)
派手なアクションも展開され、
見た目によらず、知聡が魔物と大暴れ。
後半もきっと魅せてくれるはず。
後半はゾンビ狩り編ですね。
魔法使いの少女エミィと出会い、
ゾンビ多発の真相を追う知聡とミル。
おそらく、再び見舞うであろうイマジニット。
どんな展開が待っているのか。
後半の感情トリガー
【感情のトリガー↓】220~437P(スマホ)
①哀れな娘【呆/凄・呆】
②綺麗な体【怪・茫・憐・晴】
③闇の商人【呆】
【トリガーの内訳】
①哀れな娘(ゾンビを集めてる塔の番人が絶望する)
├巨大な光源【呆/凄】(ッ⁉︎/スゴッ!)
└御者の青年【呆】(ッ⁉︎——)
②綺麗な体(娼婦の執着によって悲劇が起きる)
├娼婦の激昂【怪】(ン⁉︎ ナンダロウ?)
├宙の依頼人【茫】(????)
├金に眩む末【憐】(アチャァ…)
└ミルと知聡【晴】(スッキリ)
③闇の商人(吸血鬼騒動の黒幕が発覚する)
└メスの投擲【呆】(ッ⁉︎——)
【刺激された感情の種類:6種】
幸福:★
晴=怨みや蟠りが解消される(1)
驚度:★★★★★
茫=神秘的な現象に遭遇する(1)
呆=突然で呆気にとられる(3)
凄=程度が甚だしくて優れてる(1)
恐怖:★
怪=様子に違和感を覚える(1)
攻撃:★
憐=無様な様子を気の毒に思う(1)
全体を通してのプロット
A【人物・世界観の説明】
①知聡は転生した異世界で復讐屋を営む
②一年前に出遇った少女と暮らしている
③種族、魔法、天職の特性特徴の教授
a【物語が始まる起点・問題】
☆墓荒らしと遺体の消失事件が勃発
☆新米冒険者らが地下迷宮で亡くなる
☆ゾンビが多発
☆手紙の配達
☆吸血鬼騒動が起きる
B【発生した問題への対処】
①ケルブート家族の依頼を受ける
②新米冒険者ニーネの依頼を受ける
③商人のゾンビ殲滅依頼を受ける
④配達当ての住む色街に赴く
⑤吸血鬼対策で町の警邏につく
b【問題の広がり・深刻化・窮地】
①ケルブートの父親が犠牲になる
②ニーネが魔物の攻撃に遭う
③言いつけを破ったエミィの不幸
④配達当ての娼婦が手紙を断る
⑤警邏中に生霊と遭遇する
C【人物の葛藤・苦しみ】
△サイコパス傾向が高い
感情に流されず、合理的
罪悪感の欠如 妹主義
c【問題解決に向かう最後の決意】
△そもそも最終的な問題がない
D【問題解決への行動】
○依頼の完遂
読了した感想
◆前半で見れなかったミルが活躍した!
あの無機質でロボットのような少女ミル。
なぜ、いつも萩野知聡に付きそう仲なのか?
それが後半で明らかになります。
ものすごい暴れるんで、びっくりですよ。
わだかまりが解けてスッキリです。
◆萩野知聡がかなりのハードボイルド
冷徹で合理的で恐怖の欠如が見られ、
ミルを守るためなら手段を厭わない男です。
それが自分を助けてくれた人であろうと、
自分に好意を抱いてくれてる人であろうと。
精神が歪んでしまっているというか、
人間味がかなり欠けちゃっているんですよね。
妹の嘉与を亡くしたのが大きな原因でしょう。
葛藤も苦しみもないから、
彼の成長がまったくみられない。
失った人間味を取り戻すのかと思いきや、
最後まで冷酷無比をつらぬく始末。
ミルもそんな感じなんで、
サイコパスが二人並んでるという印象ですね。
べつに、もう目的がないのだから、
ミルと一緒に森中で隠遁生活をおくれば、
むだな解剖刀も振るわずに済むのに。
できないのかな? この世界では。
『暗殺者は黄昏に笑う 1』
メグリくくる(著)
岩崎美奈子(イラスト)
オーバーラップ
2022年1月25日発売
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